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「フィッシュストーリー」 [映画]


フィッシュストーリー [DVD]

フィッシュストーリー [DVD]

  • 出版社/メーカー: ショウゲート
  • メディア: DVD


【ストーリー】
1975年 早すぎたパンクバンド「逆鱗」は世間に理解されないまま解散へ向かおうとしていた。彼らは最後のレコーディングで「FISH STORY」という曲を演奏する。
1982年 気の弱い大学生は「FISH STORY」の間奏部分に「女性の悲鳴が聞こえる」という噂を聞く。さらには出会った女性に「いつか世界を救う」と予言され・・・。
2009年 修学旅行中に眠り込んでフェリーに取り残された女子高生は「正義の味方になりたかった」コックと出会う。その直後、二人はシージャックに巻き込まれる。
2012年 街が静まり返るなか、営業中のレコード屋の店長は「地球が滅亡する日でも好きなレコードを聴いていたい」と、「FISH STORY」に耳を傾けている。
「FISH STORY」という曲の間奏には、なぜ1分間の無音部分があるのか?果たして、2012年地球は滅亡してしまうのか?時空を超えてすべてがつながった時、想像を超える爽快なラストがおとずれる!!
【キャスト】
伊藤淳史 高良健吾 多部未華子 濱田 岳 森山未來 大森南朋
渋川清彦 大川内利充 眞島秀和 江口のりこ 山中 崇 波岡一喜 高橋真唯 石丸謙二郎

9年ぶりくらいに観た。
以前観た時には気付かなかった俳優陣に気付き、
奇跡のような一作だと今更。
当時は全然知らなかった岡田眞善さんが、
まさかあの役で出演したとはビックリ。
そして今思い返せば、
中村監督の常連ばかりに、
豪華で独特な俳優陣が花を添えるので、
こんな贅沢な一作だったのかと驚愕。

やはり中村監督と伊坂幸太郎の相性は抜群。
「ゴールデンスランバー」も大好きだけど、
今になって見返すと、
「これはこれですごいなぁ」と実感。

散らばった年代の登場人物が、
どういう風に回収されていくのか、
リンクしていくのか、
思えば伊坂幸太郎らしさ前回の原作に、
中村監督らしい味付けがされていて、
ものすごい相乗効果。
大ヒットはしなかったかも知れないけれど、
この気持ちよさは唯一無二。

最近の伊坂作品は、
なかなか映像化不可能なものも多くて、
ちょっとキツいなぁと思うけれど、
この時代は本当に面白かったなぁ。

久しぶりに観て、
再発見な贅沢な映画でございました。

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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」 [映画]




<ストーリー>
たまたま出会ったノリで結成された銀河一の“落ちこぼれ”チーム、<ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー>。小遣い稼ぎに請けた仕事をきっかけに、“黄金の惑星”の艦隊から総攻撃を受けることに。間一髪、彼らを救ったのは“ピーターの父親”と名乗る謎の男エゴと、触れただけで感情を読み取れるマンティスだった。ピーターの出生に隠された衝撃の真実とは? さらに銀河全体を脅かす恐るべき陰謀が交錯していき、彼らがなぜか銀河滅亡を阻止する最後の希望に…。その運命の鍵を握るのは、小さくてキュートな最終兵“木”グルートだった…。

よもやまさか、
この映画で泣かされるとは。
一作目は爽快で面白かったのが、
今回は父親という存在が出てきて、
いろいろと複雑な事情とすげー存在があって、
とんでもない展開になっていく。
そして本当の意味での愛情って何なのか、
キャラクターが掘り下げられると共に、
今回の物語にとても素晴らしい花を添えている。

主人公ピーターも相変わらず、
単純でバカだから、
人智を超えた力に舞い上がるし、
ロケットの手癖の悪さも相変わらず。
そのバカさ加減を補うのが周りの強者たち。
小さなグルートがまた可愛い上に、
最後の最後で大活躍。
もう最初から最後まで言うことなくて、
最高に楽しめる2時間余り。
最後は本当に泣けるしね。

まさか最後に感動するとは予想していなかったので、
想像以上の満足感。
「そんなもんいらねーよ」って人もいるだろうけど、
こうして彼らは成長していくし、
ちゃんと最後に次の布石も打ってある用意周到さ。

マーベルシリーズって、
別にどれにも思い入れもないし、
特に好きでもないんだけど、
このシリーズはもしかしたら宇宙最強かも。
どんな登場人物にも弱点があって、
それと同時に強さもあって、
そこに「仲間」という絆がある。

最初のはそれほどでもなかったけど、
かなり気に入ったので、
もう一度一作目から見直そうかと。

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「人生タクシー」 [映画]


人生タクシー [DVD]

人生タクシー [DVD]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD


【イントロダクション】
2015年ベルリン国際映画祭 金熊賞受賞作品!
映画を愛する人、ものづくりに関わる人、そして壁に立ち向かうすべての人々に贈る、奇跡の人生讃歌!
アッバス・キアロスタミ監督の愛弟子にして、『白い風船』で1995年カンヌ国際映画祭カメラ・ドール、『チャドルと生きる』で2000年ヴェネチア国際映画祭金獅子賞、『オフサイド・ガールズ』で2006年ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員特別賞)を立て続けに受賞し、
世界三大映画祭を制覇したイランの名匠ジャファル・パナヒ監督による待望の最新作『人生タクシー』が、遂に日本公開決定!
政府への反体制的な活動を理由に、2010年より“20年間の映画監督禁止令"を受けながらも、『これは映画ではない』では自宅で撮影した映像をUSBファイルに収め、お菓子の箱に隠して、国外へ持ち出し、2011年カンヌ国際映画祭キャロッス・ドールを見事に受賞!
そして、本作では監督自身がタクシー運転手に扮して、厳しい情報統制下にあるテヘランの街に暮らす乗客達の人生模様を描き出し、2015年ベルリン国際映画祭で審査員長のダーレン・アロノフスキー監督から、「この作品は映画へのラブレターだ」と称賛され、
金熊賞及び国際映画批評家連盟賞をダブルで受賞した他、数々の映画祭でも大絶賛!
決して諦めない勇気と軽やかに笑い飛ばすユーモアに満ち溢れた、映画史に残る、心揺さぶる新たな傑作がここに誕生した!
【ストーリー】
喜びと悲しみを乗せて
v タクシーがテヘランの活気に満ちた色鮮やかな街並みを走り抜ける。運転手は他でもないジャファル・パナヒ監督自身。ダッシュボードに置かれたカメラを通して、死刑制度について議論する路上強盗と教師、一儲けを企む海賊版レンタルビデオ業者、交通事故に遭った夫と泣き叫ぶ妻、
映画の題材に悩む監督志望の大学生、金魚鉢を手に急ぐ二人の老婆、国内で上映可能な映画を撮影する小学生の姪、強盗に襲われた裕福な幼なじみ、政府から停職処分を受けた弁護士など、個性豊かな乗客達が繰り広げる悲喜こもごもの人生、そして知られざるイラン社会の核心が見えてくる――

初めてのイラン映画。
タクシーに取り付けられたカメラが映し出す街の風景と乗客。
街の風景を見ながら、
「なぜこんなに半端に古いプジョーが多いの?」
プジョー好きとしてはそればかりが目につく。
それも405がタクシーにも街にも多く、
その次には206がやたらと目につく。
音楽にも言葉にもフランス文化があるらしい。
何しろイランのことはよく知らない。
反政府的映画を作るから映画製作を20年間禁じられた監督、
その監督の「映画ではない映画」と言うことに惹かれただけで、
全く知識も先入観もないまま見始める。

海賊ビデオレンタル業者とのやりとりは興味深い。
彼らがいなければ世界の名作を観ることもできない。
その業者から海賊ビデオを買いながら、
監督に「素材が見つからない」と相談する監督志望の大学生。
「何を題材にすれば?」との問いかけに、
「映画はすでに撮られたものだ。」と答える。
映画を撮ることを禁じられた身の上であるが故に、
「映画ではない映画」を模索した監督ならではの答えだ。
小学生の姪っ子はCanonのカメラで撮影をする。
監督や監督の幼なじみが使っている機器はApple製品、
おそらく裕福な人が乗っているであろうヒュンダイなどのSUV、
貧しい人が乗っているであろう古いヨーロッパ車、
コピーCDを待ちで売る青年。

自分がタクシー運転手をすることによって、
撮影されただけの映像。
そこには紛れもない人間ドラマとイランの現実がある。
姪っ子が読み上げる「上映可能な映画の内容」、
統制された社会がそこにある。
一目見ただけでは近代国家なのだが、
そこには否定できないイスラムの掟と戒律があり、
政権の弾圧が存在する。

脚本のある物語ではないだけに、
より一層リアリティのある映像と言葉がある。
「人生タクシー」とはよくぞつけたタイトルである。
イランの人々の等身大の日常。
確かにこれは映画ではない。
しかし映画を超えたところにある芸術である。
姪っ子の言葉に総てが集約されている。

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「ウォーリー」 [映画]


ウォーリー [Blu-ray]

ウォーリー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルトディズニースタジオホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray


『ウォーリー』
700年間、ひとりぼっちで働いてきたゴミ処理ロボットのウォーリー。
ある日突然、ピカピカの天使が現れた。地球の未来を変える、驚くべき秘密と共に…。
『モンスターズ・インク』『カーズ』のスタッフが結集!
ディズニー/ピクサー史上最大のスケールで贈る、“愛”と“感動”の最高傑作!

「シネマストリップ」でヨシキさんが、
「ディストピア映画」の一つとして紹介。
ゴミで交配して人類は宇宙へ逃げ出し、
ロボットがひたすらにゴミ掃除をする地球。
そのロボットも今や一体となり、
そのウォーリーはただのロボットではなく、
感情を持ちゴミの中からコレクションも持っている。
その彼が出会った探査ロボット。
探査ロボットの目的は、
地球再生の鍵を握る植物の発見。
ウォーリーが育てた植物を発見したロボットは・・・。

確かにディストピアだなぁと。
ゴミに埋もれた地球、
宇宙船の中で動くこともなく、
ただひたすら怠惰に生きるだけの人類、
オートメーションで何をするでもない。
だからこそ植物が育っていることこそが、
地球へ戻れる希望であり、
人類が人に戻れる希望。

ピクサーのすごさって、
こう言う物語を作れるところだろうと思う。
ただ美しいだけの物語ではなく、
ディストピアを描きながら、
希望に向かって奮起するロボットや人間を、
しっかり描くストーリーを作れるところ。
ディストピア映画と聴いていたので、
ちょっと躊躇していたけれど、
なかなかに良い物語でちょっと感動。
アニメだからこそ楽しめる世界。
こんな風にならないように、
人間は心がけるべきなんだよなぁ。

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「ラ・ラ・ランド」 [映画]


ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [Blu-ray]

ラ・ラ・ランド スタンダード・エディション [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: Blu-ray


[内容解説]
夢を叶えたい人々が集まる街、ロサンゼルス。
映画スタジオのカフェで働くミアは女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。
ある日、ミアは場末の店で、あるピアニストの演奏に魅せられる。
彼の名はセブ(セバスチャン)、いつか自分の店を持ち、大好きなジャズを思う存分演奏したいと願っていた。
やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合う。
しかし、セブが店の資金作りのために入ったバンドが成功したことから、二人の心はすれ違いはじめる……。

えーっと。
そもそもミュージカルに余り興味がない、
ショービジネスのアメリカンドリームに興味がない、
ということで、
何が良いのかサッパリわかりませんでした。
大きな劇場で観れば、
雰囲気で感動したのかも知れないけれど、
ストーリー自体は陳腐だし、
ミュージカルシーンもそれほど大がかりと思えず、
むしろセブのジャズピアノが楽しかったと。

物議を醸した「セッション」の監督作品なので、
それなりに期待するところはあったけれど、
なんだかアカデミー賞でそれほど賞賛された意味がわからない。
主演二人のダンスも中途半端だし、
昔のミュージカルを考えると、
総てが半端な感じ。
古い時代と比較するのはなしなのだろうけれど、
現代にミュージカルの楽しさを浸透させるには、
このくらい単純なストーリーが良いのか、
色彩で魅せるやり方が良いのか、
まぁ今の時代には合っていると言うことなのか。

去年のアカデミー作品賞ですったもんだがあったけど、
「ムーンライト」の方が遙かにすごい映画だったと思う。
技術、音楽、効果などの各賞はともかく、
作品としては「ムーンライト」に軍配が上がるのは当然。
だってこの映画、
普通のストーリーだもの。

あー、金払って観なくて良かった。

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「沈黙-サイレンス-」 [映画]


沈黙-サイレンス- [Blu-ray]

沈黙-サイレンス- [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: Blu-ray


<ストーリー>
17世紀、江戸初期。
幕府による激しいキリシタン弾圧下の日本。
高名な宣教師の棄教を聞き、その弟子のロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)らは長崎へと潜入する。
彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、弾圧を逃れた"隠れキリシタン"と呼ばれる日本人らと出会う。
しかしキチジロー(窪塚洋介)の裏切りにより、遂にロドリゴらも囚われの身となり棄教を迫られる。
守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。
心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。
追い詰められた彼の決断とは―

公開当時観に行きたかったけれど、
この10年で最悪の精神状態だったので回避。
その代わりに原作を読んで観られる日を待った。
原作を読んでいたので、
思っていた以上にショックは大きくなかった。
何しろ物語はわかっているのだから。

余りにも宣伝された映画だし、
ストーリーに触れる必要もないだろう。
自分として一番気になったのは、
役人たちが繰り返し口にする、
踏み絵をするときの「形だけで良いのだ」と言う言葉。
彼らは役人として御上の命令として、
彼らに棄教を促して転ばせれば良い。
彼らの仕事はそれだけのことだ。
宣教師や切支丹たちが転んだ後、
彼らの心根がどうあろうが関係ない。
何度も証文を書かせることもまた形。
彼らが生涯をかけてきた信仰を、
本当の意味で捨てさせることができるか、
そのことについて考えてはいなかったはずだ。
むしろ日本という国を知らしめて、
御上が禁じたキリスト教を棄教させること、
それだけが目的だったとしか思えない。
だからこそ結論としては、
フェレイラもロドリゴも本当に棄教などしていないのだ。
心の中に生きているゼウスを殺すことはできない。
形だけ踏み絵をしたとしても、
心の中のゼウスを消し去ることなどできない。
彼らは人々を救うために、
神とともにあらんがために、
沈黙することを選んだのだ。
役人たちの役目を全うさせ、
自分のために苦しむ人間たちを救うために。

原作と映画。
この存在については過去何度も議論されてきた。
しかし比較に意味はない。
この映画はマーティン・スコセッシが生涯をかけ、
自らの宗教観とも照らし合わせながら、
惚れ込んだ遠藤周作の原作を映画化した。
少なくとも原作の文章には余韻というものがある。
映画はむしろ即物的に見せてしまう。
そのギャップは常に論争の種である。
しかしこの作品は比較的忠実に映画化されており、
表層的な日本ではなく、
当時の日本人になぜ切支丹がいたのか、
彼らになぜ宗教が必要だったのか、
そしてなぜ御上が邪教と斬り捨てたのか、
割合にきちんと描いていると思った。
その意味では非常に意味深く存在意義のある映画だ。

キチジローの存在は異色である。
原作でも余りにも違和感のある存在だった。
しかし窪塚洋介という役者が演じることでわかった。
キチジローは人間なら誰にでも存在する心なのだ。
ロドリゴに陰のようにまとわりつくのは、
それが実は人間の情であり弱さであるからだ。
その生々しさが浮き彫りになった時、
我々は自分の弱さや愚かさを知るのだろう。
因みに冒頭から映し出されるキリストの顔が、
窪塚洋介にそっくりなのは偶然ではない。

決して愉快な映画ではない。
覚悟して観ないと相当に厳しい。
それでも「人間」というものを考えるとき、
この映画と原作は何かを与えてくれるに違いない。

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「I AM YOUE FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー] [映画]



「スター・ウォーズ(SW)」シリーズのエピソード4〜6でダース・ベイダー役を演じた長身の俳優、D・プラウズの人生をたどった、「SW」ファン必見ドキュメンタリー。
「SW」シリーズの名悪役、ダース・ベイダー役を演じたプラウズはボディビルダー出身で、既に「フランケンシュタイン」ものの映画で怪物役を演じ、名作「時計じかけのオレンジ」に出演した経歴があった。ベイダー役を得たプラウズだが、自分の声をジェームズ・アール・ジョーンズによって吹き替えられ、エピソード6ではベイダーの素顔をセバスチャン・ショウが演じたのが不満で、「SW」のジョージ・ルーカス監督と対立し……。

衝撃的だった。
顔のない登場人物たちが多く存在するだけに、
「中の人」のことは知っていても、
まさかあのダース・ベイダーを演じたブラウズという人が、
こんなにも不遇な立場にあったとは。

そもそもチューバッカを演じるかダース・ベイダー演じるかと聞かれ、
ダース・ベイダーを選んだのは彼自身。
逆に言えばチューバッカであればあれほどの騒ぎになることもなく、
インタビューを受けることも誤解を受けることもなかったはずだ。
関係者たちも「今思えば」という言葉を吐く。
しかし当時はそうは考えていなかったということだ。

SWのマニアックなファンではない私は、
あの1作目が完全に単発物で、
シリーズにするつもりがなかったことは知らなかった。
そして脚本や設定が案外場当たり的に決められたことも。
だから驚くような裏話ばかりだった。
それだけでも面白いのだが、
「あの」ダース・ベイダーを演じた俳優の不遇さは、
余りにひどすぎる。
声も素顔もさらすことなく、
ただ単に体格を買われたかのような配役。
しかしダース・ベイダーをダース・ベイダーたらしめるのは、
あの呼吸音とともに大きくて堂々とした所作にある。
たとえ顔が見えなくても、
ゴジラに中島春雄がいたように、
ダース・ベイダーにはブラウズが必要だったのだ。

そのことはファンのほうがよく知っていて、
むしろ意固地になっているのはルーカス。
まぁ町山さんに言わせれば、
激烈なファーザー・コンプレックスによって「スター・ウォーズ」を構想したくらいだから、
ある意味子供じみたところがあるのも致し方ないのだろうけれど。
それにしてもルーカスの狭量なことよ。
もはやディズニーに売り払ったんだから、
もう少し大人になってもいいと思うのだが、

彼も80歳を超えて、
何を望んでいるわけでもない。
ただやはり正当な評価はされるべきである。
「I AM YOUR FARTHER」の衝撃とともに。
本来の脚本とは違う方向に話を持って行ったアイデアを、
もっともっと評価されるべきである。

「ホドロフスキーのDUNE」の後に観たので、
映画界の闇の部分を続けて覗いた印象である。
「DUNE」は評価が伴わない作品だったが、
「SW」は今まさしくクライマックスを迎えようという最高の盛り上がり。
その陰で釈然としない思いで40年生きている男がいる。

映画界は残酷だ。


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「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」 [映画]


スター・ウォーズ エピソードV/帝国の逆襲 [Blu-ray]

スター・ウォーズ エピソードV/帝国の逆襲 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray


<ストーリー>
デス・スターを爆破された帝国軍は氷の惑星ホスまで反乱軍を追いつめ、激しい戦闘を繰り広げる。ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)は反乱軍にいて壊滅的な敗北を喫した後、惑星ダゴバへと向かいジェダイ・マスターのヨーダのもとで修業を重ねる。一方、雲の惑星ベスピンではルークをおびき寄せるための手段として、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)とレイア姫(キャリー・フィッシャー)がダース・ベイダーの手に落ちてしまった。ふたりの救出に向かったルークを待ち受けていたのは、ダース・ベイダーとの壮絶な戦いと彼の運命を大きく変える驚くべき事実だった。

「最後のジェダイ」を観て、
「こりゃ帝国の逆襲を観なきゃいかん」と思い立ち、
昨年WOWOWで放送されたシリーズをBlu-rayに焼いてあったものを。

やっぱりこれはこれで面白いなぁとw。
「新たなる希望」はシリーズ1作目として、
まだ本当に続けられるかわからなくて、
ハッピーエンドになっていただけに、
単体として成立していたけれど、
シリーズ化されることになって、
このエピソードは3人の運命の歯車が激しく動き出して、
肝となる真実が明かされて、
混乱と混沌のうち終わるという。
いやが上にも次への期待が高まるうまさ。
ここからベン・ソロの誕生の物語が始まり、
フォースを持つものの苦悩が始まる。

いやぁ「最後のジェダイ」は確かにスゴイし、
「帝国の逆襲」を超えた壮大さがあるけれど、
若い3人の物語として、
このエピソードは本当に好きだ。

返す返すも、
エピソード1~3がトーンダウンしているというか、
ちょっとダークすぎるのが惜しい。
さすがにリメイクはできないだろうけど、
もっとやりようがあったんじゃないか。
っつーか、
ルーカスがどん底状態だったから仕方ないのか。

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「ぼくのおじさん」 [映画]


ぼくのおじさん [DVD]

ぼくのおじさん [DVD]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD


【ストーリー】
作文コンクールの課題は「周りにいる大人について」。お小遣いはくれないし、勉強も教えてくれない。スポーツも全然ダメで、何かにつけて屁理屈ばかり…ぼくは、居候の“おじさん"について書いてみることにした。ある日おじさんは、お見合いで出会った、ハワイの日系4世の美女・稲葉エリーに一目ぼれ! だが、エリーは祖母が経営するコーヒー農園を継ぐためにハワイに帰ってしまう。エリーに会いたい一心で、あの手、この手を駆使してハワイへ行く策を練るおじさんだが、ことごとく失敗で落ち込むばかり。しかし奇跡が訪れ、おじさんとぼくはエリーを追いかけてハワイへ行くことに! そこにはなぜか和菓子屋の御曹司・青木さんもやってきた! どうなるおじさんの恋?

映画館に行きたかったんだけど、
体調が悪くて折り合いがつかず、
Amazonビデオ高いなーと思っていたら、
WOWOWで放送されたので飛びつきました。

主演が松田龍平であることしか知らなかったけど、
脇を固める役者がスゴイ。
寺島忍、宮藤官九郎、キムラ緑子、銀粉蝶と、
出番は少ないけどこれ以上ない配役。

飄々とした役柄がすっかり板についた松田龍平。
お父さんほどの鋭さとか殺気はないので、
こう言う役をやらせたら、
彼の世代で今右に出る者がいないだろう。
それが今回もしっかりはまっている。
社会的にはダメ人間なんだけど、
何処か憎めなくて可愛いおじさん。
だから甥っ子や姪っ子からもちょっと馬鹿にされながらも慕われる。
私は幼い頃が叔母が同居していたので、
ちょっとこの過程環境がわかる。
もっともしっかり者の叔母たちだったので、
だいぶ違うかも知れないけれど、
親ではない肉親との同居というのは、
親が絶対にしてくれないことや、
教えてくれない遊びを教えてくれたりして楽しいものだ。

このところ割合刺激的な映画を観てきたので、
精神的にも肉体的にも、
負担なくホッとできる作品だった。
現実にこんな人と付き合ったら、
癒されるのか、
イライラするのか、
逆に想像もつかないほどおかしなおじさん。
そもそも哲学者ってところがもう怪しいしw。
ただ世知辛い世の中だから、
こんな人がいてくれると良いのかも知れない。

それにしても松田龍平、
背中だけで変わり者のおじさんを表現。
後ろ姿だけで、
「あ、この人ちょっと変」って思わせる。
絶妙なはまり役に、
もしかしたらの続編を期待。
確実に自分のペースで良い役者になっている。

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「デトロイト」 [映画]



町山さんの映画評を聴いたときから、
「これは観ておかないと」と思っていた。
だけど外は極寒だし(部屋もだけど)、
なんか重そうだから面倒臭くなって、
「どうせWOWOWで1年くらいすれば観られるし」
「Amazonビデオで半年くらいで観られるだろうし」
何かと言い訳をつけてチケットを抑えないでいたら、
27日のTwitterで金城一紀が、
「重いけど素晴らしい映画」という評価が流れてきて、
よっしゃそれなら!と即翌日のチケットを買う始末。
案外席がガラガラで簡単にいつもの定位置をゲット。
実際劇場に行っても半分も埋まっていなかった。
まぁ朝一の上映と言うこともあるんだろうけど。
因みに女性の姿はなかったなぁ。

1967年デトロイトが繁栄していた時期、
白人も黒人も混じって働く社会。
しかし白人はやがて郊外に素敵なマイホームを手に入れ、
黒人たちは街の中心部のスラムにと格差が生まれる。
白人たちは黒人たちに仕事を搾取されていると思い、
黒人たちは白人たちに差別されて正当な評価と対価を得られていないと思い、
街は黒人たちの不満による暴動が起こるように。
それによって白人たちは更に黒人たちを差別して迫害する。
そして起こった大暴動。
その暴動のさなかで行われた白人警官による暴行。
そのきっかけはオモチャのピストルだった。

とにかく重い映画なことは確か。
何しろ最後の最後まで救いはない。
それもそのはずで、
現実に起こったことを証言者の言葉を元に作った映画だから、
今も続く白人警官による理不尽な黒人差別を思えば、
この暴動と問題に出口も希望もないのだ。
そしてこれは他人事ではない。
日本人とて、
占領下の韓国人や中国人を迫害してきた。
その結果が徹底した反日教育だ。
そして日本ではヘイトが今も続いている。

元はと言えば、
奴隷として使うために黒人を連れてきたのは白人だ。
その奴隷解放運動が終わってからも、
南部はその広大な農園を維持するためには、
黒人だけではなく膨大な使用人を必要とし、
解放されても黒人がつける職業は限られた。
やがて工業が発展し、
デトロイトが自動車産業で世界を席巻したとき、
当然の様に黒人たちも仕事にありつこうと北へ向かう。
建前上の人権は平等であっても、
黒人にはバスの席も食事をする席も、
総てが制限されていた。
当然の様に黒人の不満は募りに募り、
公民権運動に発展する一方で、
白人たちの公的権力を持つ人間たちは、
その権力の笠の下で好き放題に黒人を迫害する。
そしてそれは今も続いているのだ。

憎しみの連鎖は終わることを知らない。
それを語り継ぐものがいる限り、
いや一度思い知らされた屈辱は血の中に生き続けるのだろう。
今や人類はアフリカの一人の女性の遺伝子から産まれたと言われているが、
それすら認めたくもないのだろう。

この物語に登場する、
デトロイト警察の白人警官たちの行動や言動を、
正当化するすべも気持ちも全くない。
「評決のとき」でも描かれたように、
黒人に味方する白人は白人から叩かれるし、
そもそも黒人に対する支配は何も変わっていない。
そして黒人初の大統領オバマの後には、
デトロイトを中心とするラストベルトに支持されたトランプ。
彼の人種偏見は一国の大統領にあるまじきものである。
映画の企画は遙か前からだろうが、
その政権下でこの映画が公開されたことは大いに意味がある。

この映画では一方的に黒人を被害者とはしていないと思う。
実際に暴動を起こし、
街を焼き払い、
店から略奪をして、
不満を暴力で発散しているのも事実だ。
当然警察も軍もそれを取り締まる必要がある。
ただ問題は事件をねつ造しようとし、
自ら犯した罪を都合良くねじ曲げようとしたことだ。
今はそこら中に監視カメラがあり、
誰もがスマホで証拠を残せる時代だ。
それでも同じようなことが起こり続ける。
50年経っても何も変わっていないこと。
その根深さと真実に心底震撼する。

人間とは何とも情けない生きものである。



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- 人生は四十七から -